期待される技術非破壊検査
検査対象物を壊すことなく超音波や放射線、レーダーなどを駆使して建物や橋、遺跡や芸術品などの劣化や破損の状況を調査する技術を非破壊検査といいます。
鋼管検査などもあります。
24時間休みなく使われている超高層ビルや高速道路は劣化の状態を立ち入り禁止や通行止めにして、またその一部を破壊して調査することは難しい状況にあります。
そんな時稼働を止めることなく短時間で調査のできる非破壊検査は大変便利な技術と言えるでしょう。
そんな時稼働を止めることなく短時間で調査のできる非破壊検査は大変便利な技術と言えるでしょう。
調査結果は建造物のメンテナンスや修理の参考になり、維持管理のコストを下げるだけでなく人命を守ることにもなります。
非破壊検査の技術は古墳の調査、遺跡の発掘、絵画の修復など学術面でも大きな力を発揮しています。
調査方法の1つに超音波を使ったものがあります。
人の耳には聞こえない高い周波数の超音波を使って、内部の傷の大きさや位置、板やコンクリートの厚さを調べることが出来ます。
人の耳には聞こえない高い周波数の超音波を使って、内部の傷の大きさや位置、板やコンクリートの厚さを調べることが出来ます。
具体的には建築中のビルの鉄骨の溶接部分に空洞や傷がなく、設計図通りの強度で建設できるかどうかの確認に利用されます。
この技術は建設、造船などに利用され、コンクリート、ゴム、ファインセラミックスなどの材質に利用できます。
文化庁の行っている古墳壁画調査の方法は紫外線、赤外線やx線を用いた非破壊検査です。
検査対象は国宝や重要文化財などがほとんどで、顔料、描線、漆喰などについてサンプリング調査が出来ないためです。
断面切断や粉砕を行える対象についてはデジタルカメラやデジタル顕微鏡を使って調査しています。
非破壊検査は資料の破壊を伴わないという長所がある反面、分析の信頼性はやや劣ります。
破壊検査は分析の信頼性は高いという長所がありますが、資料の破壊を伴うという短所があります。
検査対象により検査の方法を選ぶことが重要になります。
しかし今後非破壊検査の需要は増加し、技術の向上により信頼性も高まると期待されています。
発電所や超高層ビル航空機の発達などには特に安全を守るため重要な検査方法として非破壊検査は定着するものと思われます。